シニアの健康情報

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2024.08.13   シニアの健康情報

フレイル予防は運動が鍵!高齢者の健康寿命を伸ばす理学療法士の視点

※本記事は、理学療法士/パーソナルトレーナーの八幡 亮が監修しています。
リハビリ病院やオーストラリアのフィットネス業界での経験を持ち、高齢者の身体機能改善や自費リハビリに精通した専門家が、正確かつ実践的な情報をお届けします。







高齢者 フレイル予防 運動

フレイル予防は運動が鍵!高齢者の健康寿命を伸ばす理学療法士の視点

こんにちは。RioToReの理学療法士の八幡です。
今回は、近年注目されている「フレイル」についてお話しします。
多くの高齢者のトレーニング・リハビリをサポートしてきた理学療法士の立場から、運動を中心としたフレイル予防の重要性を解説いたします。

フレイルとは? 理学療法士の視点から見たその重要性

フレイルとは、加齢に伴って身体的・精神的・社会的な機能が徐々に低下し、健康と要介護の中間に位置する状態を指します。
高齢者が自立した生活を維持するためには、このフレイルの予防や進行の遅延が非常に重要です。

フレイルの主な特徴

  1. 身体的フレイル:筋力低下、体重減少、歩行速度の低下、疲れやすさなど。
  2. 精神的フレイル:認知機能の低下、抑うつなどの心理的変化。
  3. 社会的フレイル:孤立感、社会参加の減少、役割の喪失。

これらは相互に関連しており、ひとつの低下が他の要素に悪影響を及ぼすこともあります。そのため、多面的なアプローチが求められます。

フレイル予防の重要性

フレイルを予防することは、生活の質(QOL)の向上だけでなく、医療費や介護費の削減にもつながります。中でも、運動と栄養、社会参加が柱となります。

1. 筋力トレーニング

筋力低下はフレイルの大きな要因です。継続的な筋力トレーニングにより、日常生活動作(ADL)の維持が期待できます。
理学療法士は、個々の体力や疾患に応じた安全な運動プログラムを設計・指導します。

2. 栄養管理

バランスの取れた食事、特にたんぱく質の摂取は、筋肉量の維持に不可欠です。
必要に応じて栄養士と連携し、食生活のアドバイスや評価を行います。

3. 社会参加の促進

地域活動や趣味の集まりに参加することは、孤立を防ぎ、心身の健康維持にもつながります。
理学療法士として、社会参加の機会を広げる支援も行っています。

フレイル評価の主な方法

  • Friedのフレイル基準:体重減少、筋力低下、疲労感、歩行速度、身体活動の5項目を評価。
  • SARC-F:自己申告による筋力や転倒リスクの評価。
  • 簡易フレイル評価(J-CHS):日本人向けに開発された基準。上記5項目で評価。

これらの評価ツールを使うことで、早期のフレイル発見が可能になります。

理学療法士の役割

理学療法士は、運動・栄養・社会参加の3軸から高齢者の健康を支える専門家です。
個別のトレーニングプログラム提供から、地域での啓発活動まで、幅広く関わることが求められます。

高齢者の10〜15%がフレイルとされる現状

日本における65歳以上の高齢者のうち、約10〜15%がフレイル、30〜40%がプレフレイル状態にあると報告されています。
フレイルは早期の対策が非常に重要です。

結論:フレイル対策には運動が欠かせない

フレイルは進行性ですが、早期に発見し、適切な運動や介入を行うことで予防・改善が可能です。
理学療法士の知識と経験を活かし、高齢者が自立した生活を続けられるよう支援していくことが、私たちの使命です。

フレイル予防の出張トレーニングはRioToReへ

RioToReでは、理学療法士による個別の出張トレーニングサービスを提供しています。
フレイル予防や腰痛・転倒防止に特化した安全で効果的な運動プログラムを、お客様のご自宅で実施いたします。

詳しくはRioToReの公式ホームページをご覧ください:
https://riotore.com


【監修者プロフィール】

八幡 亮(やわた りょう)
国家資格:理学療法士(PT)

RioToRe代表。
回復期リハビリテーション病院に4年間従事した経験を持ち、整形外科疾患・脳血管疾患・内部疾患など幅広い症例に対応。その後はオーストラリアに渡りパーソナルトレーニングと指圧マッサージセラピストとして活躍。現在は高齢者専門の予防医療を専門に、訪問型のパーソナルトレーニング・自費リハビリのサービスを提供している。

理学療法士トレーナー/八幡亮

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