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2024.04.18   疾患別 記事

坐骨神経症の原因は?簡単にできるセルフストレッチ方法を理学療法士が伝授!

坐骨神経症は、坐骨神経に問題が生じる状態を指します。通常、坐骨神経は腰から足にかけて走行する神経で、脊椎やその周辺の組織の問題によって圧迫されることがあります。これにより、腰や臀部、下肢に痛みやしびれ、弱さなどの症状が生じることがあります。坐骨神経症はさまざまな原因によって引き起こされるため、適切な診断と治療が必要です。
坐骨神経症の高齢者

坐骨神経症の症状は?

坐骨神経症の症状は、坐骨神経が圧迫されることによって生じる腰や臀部から下肢にかけての症状です。主な症状としては次のようなものがあります

1. 腰や臀部から下肢に放射する痛み

痛みは通常、腰や臀部から坐骨神経の走行する下肢の裏側に沿って放射します。この痛みはしばしば腰や臀部の動き、特に長時間の座位や立位で悪化することがあります。

2. しびれや痺れ

坐骨神経の圧迫により、下肢や足の一部にしびれや痺れを感じることがあります。

3. 筋力低下

坐骨神経の圧迫が筋肉の機能を妨げるため、下肢の筋力が低下することがあります。

4. 感覚異常

坐骨神経の圧迫により、下肢や足に感覚異常が生じることがあります。例えば、ピリピリ感や異常な冷たさを感じることがあります。

5. 腰痛

坐骨神経症は腰痛と関連することが多く、腰椎や仙椎の問題によって引き起こされることがあります。

これらの症状は個人によって異なり、症状の程度や範囲も異なる場合があります。重症な場合は歩行困難や腱反射の低下などの症状も現れることがあります。坐骨神経症の診断と治療は、症状や原因に応じて行われます。

坐骨神経症の主な原因は?

坐骨神経症の原因は様々ですが、主なものとしては以下のようなものがあります。

1. 椎間板ヘルニア

腰椎や仙椎の椎間板が突出し、坐骨神経を圧迫することがあります。

2. 脊柱管狭窄症

脊柱管内のスペースが狭くなり、坐骨神経が圧迫されることがあります。

3. 腰椎すべり症や腰椎分離症

腰椎の位置が変化し、坐骨神経が圧迫されることがあります。

4. 外傷や怪我

腰や仙骨、坐骨神経に直接的なダメージを与えることが原因になることがあります。

5. 腫瘍

腰椎や仙骨、坐骨神経近くに腫瘍があると、坐骨神経が圧迫されることがあります。

6. 糖尿病

糖尿病によって神経障害が進行し、坐骨神経にも影響を及ぼすことがあります。

これらの原因のほかにも、体の姿勢や運動、生活習慣なども坐骨神経症の発症や悪化に関連する要因として考えられます。

坐骨神経症の対処法は?

坐骨神経症の対処法は、症状の程度や原因によって異なりますが、一般的な対処法は以下の通りです:

1. 安静と運動療法

まずは安静にして、坐骨神経の圧迫を軽減することが重要です。その後、理学療法士や医師の指導のもとで適切な運動療法を行うことで、筋力を改善し、症状の軽減に役立ちます。

2. 痛みの管理

痛みやしびれを軽減するために、非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)や痛み止めの処方が行われることがあります。また、局所麻酔やコルチコステロイドの注射が行われることもあります。

3.物理療法

熱や冷やし、電気刺激、マッサージなどの物理療法が症状の軽減に役立つ場合があります。

4. 姿勢や生活習慣の改善

正しい姿勢や体重管理、適度な運動などを行うことで、坐骨神経症の再発を防ぐことができます。
坐骨神経症改善の為に運動に励む高齢者

5. 手術

症状が重度で上記の治療法が効果的でない場合や、神経圧迫が著しい場合には、手術が必要となることがあります。手術には椎間板摘出術や神経解放術などがありますが、手術の適否や具体的な方法は専門医との相談が必要です。
坐骨神経症に対する手術の説明をする医師

坐骨神経症の治療は個々の症例によって異なりますので、症状や進行具合に応じて医師と相談し、適切な対処法を見つけることが重要です。

坐骨神経症に対するストレッチ方法

最後に坐骨神経症に対する自宅で簡単に行えるセルフストレッチ方法を紹介していきます。

坐骨神経痛はストレッチで凝り固まった筋肉を伸ばして緩め、血行を促すことで痛みが改善されます。

椎間板ヘルニア腰部脊柱管狭窄症梨状筋症候群の原因別に適した坐骨神経痛のストレッチを紹介していきます。

 

椎間板ヘルニアに効果的なストレッチ

椎間板ヘルニアにはひねりを入れたストレッチが効果的です。運動後やお風呂上りの身体が温まっている状態で行いましょう。

膝を伸ばしたまま左右に足を伸ばします。
腰裏からお尻、太ももの横が伸びるのを感じて30秒間深呼吸しましょう。左右2セット行います。

坐骨神経症に対するストレッチ坐骨神経症に対するストレッチ

 

 

腰部脊柱管狭窄症に効果的なストレッチ

腰部脊柱管狭窄症には、まず腰を屈めるストレッチを取り入れましょう。脊柱管が広がるので圧迫されていた神経にゆとりができます。

 

正座の状態から前に体幹を倒し、両手も前につきます。ゆっくり呼吸しながら30秒間キープします。

起床時や就寝前など1日6セットを目標に行いましょう。

坐骨神経症に対するストレッチ

 

梨状筋症候群に効果的なストレッチ

梨状筋症候群には、お尻の筋肉をストレッチするのが効果的です。

仰向けの状態で伸ばしたい方の足を対側の膝にのせる。

状態を起こして、息を吐きながら対側膝を両手で引き寄せる。

20秒キープして左右交互に繰り返す。

 

坐骨神経症に対するストレッチ

 

坐骨神経症に対するケアやトレーニングは理学療法士による指導がお勧め

坐骨神経症に対するケアやトレーニングは、理学療法士による指導が非常に有益です。
理学療法士は専門的な知識と経験を持ち、個々の患者に合わせた適切なリハビリテーションプログラムを設計し、指導することができます。以下は、理学療法士が提供する坐骨神経症のケアやトレーニングの例です。

1. ストレッチングと柔軟性の向上

理学療法士は、坐骨神経を緩和し、筋肉の柔軟性を向上させるための適切なストレッチングエクササイズを指導します。これにより、症状の軽減や再発の予防が促進されます。
坐骨神経症の緩和の為にストレッチに励む高齢者

2. 筋力トレーニング

弱った筋肉を強化するための適切な筋力トレーニングプログラムを設計し、患者に指導します。特に、腹部や背中の筋肉を強化することで、脊柱の安定性を高めることが重要です。
坐骨神経症緩和の為にトレーニングに励む高齢者

3. 姿勢改善

理学療法士は、正しい姿勢の維持や脊椎の負担を軽減するためのアドバイスを提供します。日常生活での姿勢や動作の改善が、症状の改善や再発の予防に役立ちます。
坐骨神経症に悩む高齢者に対する姿勢指導

4. 活動量の増加

理学療法士は、患者の活動量を徐々に増やしていく適切なプログラムを設計し、リハビリテーションの進行に合わせて調整します。適切な運動量や活動レベルは、症状の管理や生活の質の向上につながります。
活動量の増加の為のプログラム内容を組む理学療法士

5. 教育と自己管理

理学療法士は、患者に対して病気や症状についての教育を行い、自己管理の方法や日常生活での注意点を指導します。これにより、患者自身が症状の管理や再発の予防に積極的に取り組むことができます。

理学療法士によるケアやトレーニングは、患者の症状や状態に合わせて個別にカスタマイズされるため、効果的なリハビリテーションを提供することができます。

出張型のパーソナルトレーニングサービスが人気

出張トレーニング×ボディケアRioToReでは全トレーナーが理学療法士の免許(国家資格)を保有しており、坐骨神経症をはじめとする様々な病気や怪我の既往歴を持つ方のパーソナルトレーニング/ボディケアのサービスを提供しております。9年以上のリハビリ経験を持つ理学療法士のトレーナーがマンツーマンでお客様のお悩みにコミットしていきます。RioToReではトレーナーがお客様のご自宅へ伺う為、外出するのが億劫な高齢者の方に多くご利用頂いております。

日本整形外科学会監修の『腰痛診療ガイドライン2019』によると、慢性的な腰痛に対し”理学療法士による運動指導”が最も強く推奨されています。
理学療法士による運動指導の優位性を表す表
坐骨神経症に悩む高齢者がパーソナルトレーニングに励む
是非一度体験をご検討ください。
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